2,732回例会 2013.6.7(金) No.2,623
司 会 |
折井俊美SAA
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ゲストビジター
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米山奨学生の王玉洪さん
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誕生日
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中島伸一君、折井俊美君、小出裕之君
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結婚記念日
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三宅正人君、平林明君
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出席報告
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本日80.95% 11名欠席、前回訂正82.22% 8名欠席
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ラッキーナンバー
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No.11 尾町毅君
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ニコニコボックス 親睦・クラブ親善委員会 岡村裕司委員長
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IM実行委員会、ガバナー補佐事務局:小口武男君、長田司君、八幡一成君、笠原宏文君、山崎晃君、増澤洋太郎君、三宅正人君、折井俊美君、古屋了君、玉本広人君
IM報告書が出来上がりました。皆様のご協力ありがとうございました。特に三井パストガバナーには会員セミナーの原稿を書いていただきました。当日のビデオから原稿を起こしていただいた方々、ありがとうございました。
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小出裕之君
長らくの欠席、大変申し訳ございませんでした。
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藤森吉三君
結婚記念のお花をいただいて。
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古屋了君
プログラム委員会担当の卓話の大とりを小出会員にお願いいたします。
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尾町毅君
ラッキーナンバーに当って。
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会長告知 小口武男会長
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米山奨学生の王さんようこそお出でいただきました。
昨日はまた円が急騰しました。一時95.9円になったようですが、どうも100円をきると我々製造業者の心理は随分変わりまして暗くなってしまいます。黒田日銀総裁やアベノミクスによって円安になってきたと思っていたわけですが、アメリカの様子によって円高になってしまうということです。先日の「物わかり」話ではありませんが、分かってくると、分からなくなる様な気がします。
しかし、考えてみるとこの大きな動きはアメリカの動きによって左右されているように思われます。これはGDP、国の経済力が大きいからその影響が大きくなる事のように思われます。そのGDPを見ますと2012年の統計では、アメリカは15.6兆ドル、中国は8.2兆ドル、日本は5.9兆ドル、ドイツは3.4兆ドルとなっており、アメリカは日本の3倍弱、中国はアメリカの半分強です。中国がアメリカに迫っているわけです。一面では経済戦争をしかけているという様子でして、情報の部分でも随分アメリカを攻撃しているようですし、昨日の新聞を見ても習近平さんが南アメリカを訪問して経済援助を申し出てお膝元をかく乱させているようです。
私たちはよく中国の事を知りませんが、安岡先生は「日本の文化は万世一系の天皇をいただいて、同一民族、同一言語。一度も外からの侵略がないが、中国は全く正反対で絶えず侵略、征服を受け、治乱興亡の歴史を持っている。中国の政治理想は『王道』である」と言っています。
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書経(しょきょう)に「王道蕩々(とうとう)」と言っており、蕩には3つの意味が有るそうです。1つはスケールが大きい、2つにはよく練れている、3つにはとろける、くずれてだらしないという意味が有ります。
論語でも「君子は担蕩々」と言っていますが、蕩々は大まかで鷹揚(おうよう)でよく練達しているのですが、悪くすると、老かい、悪賢くなります。中国では「笑中刀あり」「腹中毒あり」そして、中の悪い人間に対してはかえって慇懃丁重(いんぎんていちょう)というのは当たり前だそうです。
孫子にも「兵は偽りをもって立つ」「利をもって動き」「分合をもって変を為す者なり」と言っております。武田信玄も中国の孫子の兵法を随分勉強したようで「風林火山」は有名ですが「疾(はや)きこと風の如く、徐(しず)かなること林の如く、侵(おか)し掠(かす)めること火の如く、動かざること山の如し」本当は六句ありまして、「知り難きこと陰の如く、動くこと雷震の如し」で、これは現在でも戦争、政治の原理になっているそうです。
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幹事報告 長田司幹事
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本日例会終了後今期最後の理事会を行います。
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来週より新入会員の小平さんが出席する予定ですので宜しくお願いします。以降続けて2名の新入会員が入会の予定です。
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米山奨学金の授与
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小口武男会長から王玉洪さんに奨学金をお渡ししました。
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米山奨学生の王玉洪さんから近況報告
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奨学金有難うございました、大事に使います。最近学校で力を入れていることをお話しします。総合演習という講義あり、私のチームは「ズーラ」の体験企画案に取組んでいます。ズーラは諏訪地域のお仕事体験や、スポーツ、研究、作品づくりなどの体験プログラムです。私たちはウオークラリーを企画しています。私たちの企画は諏訪湖周辺で歩きながらゲームをするもので、先週中間発表が終わりました。いろいろ難しいことがありますが諦めずに最後まで完成したいと思います。
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グラブ・フォーラム 新入会員卓話
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プログラム委員会 古屋了委員長
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本日はとりということで小出会員に卓話頂きます。内容は三井と住友のグループが合併された当時、小出さんは社長室に所属されていましたが、その時に学ばれたことをお話し頂きます。
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卓話「三井グループと住友グループ」
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小出裕之会員
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皆さんこんにちは、今日は私の誕生日で50歳になりました。卓話のテーマですが、三井住友銀行が三井グループ住友グループ両方のグループに所属していることと、私が秘書室にいたということから、両方のグループについてお話します。
お手元の資料に沿って話をしたいと思います。それぞれのグループ中核企業の構成企業には三井グループ「二木会(にもくかい)」 住友グループ「白水会(はくすいかい)」の社長会があり、各社の秘書室がメンテナンスしています。各会は毎月一回会議をしています。会議の内容は三井、住友の称号を使う企業の認証、世界経済の状況の共有、シンクタンクからのプレゼンテーション、年間行事などについて確認しています。中核企業には三井、住友の両グループに所属しているものがあります。そうした企業は持株会社と事業会社に分けてそれぞれのグループに参加する形態をとっています。例えば私どもであれば、三井出身のフィナンシャルグループすなわち持株会社の社長が二木会に参加し、住友出身の事業会社である三井住友銀行の頭取が白水会に参加しています。信託銀行も同じ形態です。昨年10月に合併してできた新日鉄住金は両グループに参加しています。次にグループの歴史についてお話しします。
三井グループの開祖は「三井高利(1622〜1694)」、父親の代で酒・味噌を扱う商人になりました。末っ子の高利は14歳で江戸に出て成功を収め、27歳で松阪に戻り質屋、金融業を始めました。56歳の時に江戸に進出し三井越後屋呉服店を開業、画期的な商法で成功し一代で7万両の財を成し73歳で亡くなりました。彼の教えは「宋竺遺書(すうじくいしょ)」に実践的な内容でまとめられています。特に二つ目の「人は終生働かねばならない。理由なくして隠居し、安逸を貪ってはならない」や四つ目の「同族の子弟は丁稚小僧の仕事から見習わせ、習熟するように教育しなければならない」はたいへん参考になります。晩年彼は京都に住み、菩提寺である東山の真正極楽寺真如堂に眠っています。真如堂には三井総領家である北家の仏間が移築されており、非公開ですが私は二度ほど拝見しました。たいへん豪華な中にも落ち着いた雰囲気のある立派なものでした。
住友グループの開祖は「住友政友(1585〜1652)」、生まれは福岡で12歳の時に京都に出て一旦は僧侶になり「文殊院」となりましたが、その後書籍や医薬品を扱う仕事に転向しました。縁戚にあたる蘇我理右衛門の長男を養子に迎え、住友友以(とももち)としました。住友友以は大阪に移り「南蛮吹き」と言う銅の精錬業を隆盛させました。この時の屋号が「泉屋」で白水会の白水は泉の字を上と下に分けたものです。家祖である政友の教えが「文殊院旨意書(もんじゅいんしいがき)」です。白水会企業の社長が交代する時に住友本家から文殊院旨意書のレプリカが渡されます。内容は商人の心得を簡潔に説いたもので、二つ目の「何人たろうと、一夜といえども他人を泊めてはならない」や最後の「短気を起こさずに繰り返し説明をして相手を納得させる」は今も通じるものがあります。政友の晩年は京都嵯峨野の「清凉寺」に隠棲し、和歌を詠むなどして68歳で亡くなるまで静かに過ごされました。清凉寺は住友家の菩提寺になりました。
偶然ですが両家とも開祖は同年代に生きていたということが不思議です。両家とも400年の間当主は三井が「三井八郎衛門」、住友が「住友吉左衛門」の名前を踏襲しながら存続しています。因みに現在の三井八郎衛門さんは40代半ばの好青年で設計士をやっておられます。一方の住友吉左衛門さんは最近まで住友金属工業に技官として働いておられました。
両家はその後江戸時代の経済の発展に沿って大きくなっていくわけですが、三井家は呉服・金融業、住友家は銅の精錬業を軸にしていることから家風は全く違っています。それを象徴するのが当社本店応接ゾーンに左右に並べて置いてあるオブジェで、銅山で使う小ノ(こばく)です。住友本家は正月の床飾りに毎年巻き直しをして置いています。一方、三井の象徴として置いてあるのは三井家が北野天満宮でお花見をしている金屏風です。
一般的に雅で粋な三井家、質実剛健な住友家というのが家風であると言えます。各社長会もこの家風に沿った雰囲気を持っています。私は在任中各グループとも本家の家風を反映した行事に興味を持ちました。
現代において旧財閥系グループの存在意義について考えると、家風が一つのキーワードになると思います。もはやグループ内で事業を進めたりすることは無くて、各社それぞれに事業を進めています。経済合理性が優先される中で、グループ企業だからと言っても事業上のアドバンテージはほとんどありません。グループの存在意義について私は、ガバナンスの正常維持のための機能なのではないかと思います。企業のトップは孤独です。責任が重いわりに重大な判断をしなければならない時に、それに対するサポート機能があまり無いということです。多くのオーナー企業さんの場合は子供のころから君子教育が施され度量が養われます。また、先代の教えや家訓が支えになっています。一方、サラリーマン企業はトップになるまで熾烈な社内競争をして、トップになる頃にはへとへとになっているわけです。そして任期中に功績を残さなければならないという思いに駆られる。株主が短期的な実績を求めることも功を焦る原因になっていると思います。失敗すると大企業だけに社会的信用を下げることが心配になります。したがって成功体験に頼りがちになり、暴走することもあります。ところがそれを許さないのが社長会の存在だと思います。社長会は三井家、住友家の家訓に触れる場であり、その雰囲気、規範を維持し行動を律するメカニズムになっていると思います。
以上は私が秘書室を2年間経験した時の私見ですのでお含み置きください。
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小出裕之会員の卓話
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大ノ(別子銅山記念館所蔵)
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