幹事報告 古屋了幹事
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今日は五味先生よろしくお願い致します。 |
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RIの規定審議会の定款が変わったということで当クラブにおいても定款細則を四大奉仕から五大奉
仕に変更することになりましたので皆さんにお諮りします。 |
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IM会員セミナーの報告書が出来ました。中に三井さんの「私のロータリー人生」という貴重な歴史
的な資料というべきものが記載されておりますのでご覧ください。 |
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「一枚ひとくみ:ながの」準備委員会より東日本大震災で親が亡くなった子供のホームステイとして
ホストファミリーを募集するとの案内が来ております。 |
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いわき平RCより、「いわきの風評被害で困っている。このような事が無い様ご配慮を頂きたい」と
の案内が来ております。 |
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国際親善奨学生としてアメリカに渡っておられる大田さんから写真付きで報告のお手紙を頂きました
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16日に引継会を開催、27日には次年度に向けての例会が持たれますが次年度の役員さんのお話の
後、諏訪のラーメン屋さんが長野県の仲間を募って震災支援に行かれた話をハルピンラーメンの山崎さんよりお話し頂きます。 |
委員会報告
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親睦委員会 八幡一成副委員長
5月20日のゴルフ例会11時点鐘ですので遅れないようにお願いします。28名の方が例会出席でそのうち18名の方がゴルフをなさ
います。
6月3日の家族例会ですが出欠を取っている最中ですが、場所が浜の湯、18時30分点鐘ですので出欠の回答をお願いします。 |
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河西会長エレクト
諏訪RCの定款変更について、定款は名前と所在地以外は規定審議会で決めた定款に従わなければならないのでみなさんにお諮りします。
第五条の四大奉仕部門が五大奉仕部門になった事、第五条に1から4まであったものに5が追加され奉仕の第五部門である新世代奉仕が
加わったものです。定款ではこれまで直前会長が役員でなかったので、新しく直前会長が役員になったという部分を変更となります。
それに伴って諏訪RCの細則が変更となります。今まで理事が9名でしたが、これにクラブ奉仕委員長を加え10名ということに変更さ
せていただきたいと思います。また、細則が随分古いため、数字が違っていたり、もう存在しないクラブ名が存在していたりするが新幹事
さんが変更してくれると言ってくれているので変更したいと思いますがよろしいでしょうか。(拍手による賛同) |
◇環境・地域問題委員会 長田 司委員長
やわらぎの像の清掃を午前中、笠原さんと行ってきました。
クモの巣、ごみを取り払ってきれいにしましたのでよろしくお願いします。
本日はお忙しい中、小口先生のご尽力により五味先生をお招きしました。ありがとうございます。震災から2ケ月たったという事でこうい
った話は随分いろんな形で散々出ましたが、多少落ち付いて頭の中をクリアにして聞くことが大事だと思います。また、私のような製造業
はこれからどういった事が起こるか分かりません。電子部品の関係は6月に底をつき、7月から生産出来ないお客さんもあり、これからど
うなるか分からずいろんな問題を抱えています。
2ケ月経ってもう一度頭の中をクリアにして聞いて頂ければありがたいと思います。
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やわらぎの像
(H23.5.13撮影)
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◇小口寿夫会員
このような場を与えて頂きまして長田さん、折井会長感謝いたします。
五味先生を簡単に紹介させて頂きます。当院の放射線の治療科の部長です。諏訪市の出身です。昭和57年に清陵に入り、信州大学を卒
業し、平成13年から6年間有明のがん研究センターで研究に従事、こちらに帰ってくる時に取り合いになって無理を言っ当院に来てもら
いました。第一線の病院でやって来たので全国的レベルの治療のノウハウを持っていますが、スタッフ・機器の問題で十分発揮できません
が長野県では治療のトップです。
今回長田さんから相談を頂き、五味先生にお話をお願いしたので参考にしていただきたいと思います。
卓 話 諏訪赤十字病院放射線治療科部長 五味光太郎先生
このような場にお招きいただき有難うございます。
ご紹介いただきましたように僕は専門が放射線治療でして、放射線と名前がつくので詳しいと思われるでしょうが、被ばくや安全管理は
専門ではありません。放射線の話題はここ2ケ月メディアに取り上げられて身近に感じるでしょうが、結構単位の事とか内容の事とか難し
いと思います。皆さんの中で実際にお仕事で放射線をお使いの方は多いと思いますが、産業の中でも放射線が使われている事を勉強して知
りました。放射線と放射能、放射性物質の説明をさせていただきます。
以外と混乱していると思います。中部電力のHPから持ってきた資料ですが蛍に例えると解りやすいと載っています。
蛍が放射性物質で、蛍から出ている光が放射線という例えです。ですから、今回の原発事故は蛍が原子炉の中にいなければいけないのが
原子炉の外に出てしまったものでこれが放射能漏れということになります。放射能漏れと放射線漏れの区別が付いていただければよろしい
のですが、放射線漏れで有名な事故が1999年のJCOの東海村の事故です。あれは放射線が事業所の中から漏れた事故で今回の原子炉
の事故とはそこが大きく違います。東海村の事故は作業のミスによって中性子が漏れたものです。放射能はそこにとどまったままで放射線
が漏れた状態です。作業員の方が二人亡くなりましたが実際に住民に避難指示が出たのは半径350メートル。今回は10キロとか20キ
ロとか全然違います。それは放射線ではなく放射能が漏れたからです。
五味先生による卓話 |
そもそも放射線とは何かという事ですが、教科書に書いているのは「放射線とは電離作用を有する高いエネルギーをもった電磁波や粒子
線の事」となっていて、意外に身近な存在です。
電磁波とは電離作用のある電磁波としてγ線やエックス線が書いてありますが、たとえば電波や光、可視光線だけでなく赤外線や紫外線
全部ある意味では電磁波です。粒子線の中では今回の事故ではα線、β線、γ線が問題になるわけで実は放射線はいろいろな種類がありま
す。僕が病院で治療に使っているのは主にエックス線になります。そのほか医療の現場ではβ線を使っており、特殊な線では陽子線を使っ
ています。中性子線は今研究中です。放射線はいろいろな分け方がありますが自然放射線と人口放射線と区別する分け方もあります。放射
線は目に見えず |
体でも感じないのが特徴で、日常生活では意識していないと思います。
自然放射線というのは宇宙線ですとか大地から出てくる放射線ですとか食事から体の中に入ってくる放射線、あるいは空気から期待を吸
って被ばくするといったようなものです。お配りした資料にどの位の量の被ばくをするのか記載されてますので参考にしていただきたいと
思います。日本人はだいたい年間1.5msv被ばくしています。世界的にはもっと高く、インドやブラジル、イランでは大地からの影響
が大きいのでかなりの量10msv被ばくしています。たとえば宇宙とか宇宙ステーションに行く人は桁違いな被ばくをしています。1日
あたり2msv被ばくしています。
人口放射線は医療の現場では良く使われています。医療の現場で使用される人口放射線は検査で使われることもありますし、僕が実際仕
事をしている放射線治療ではがんの治療で使う放射線もあります。そういったところから浴びる放射線は医療被ばくと法律上定義されてい
て、通常医療被ばくは被ばくの数値から除いて取り扱われます。資料を見ていただくと解るように、エックス線を使用した場合、1グレイ
という単位は1シーベルトと一致します(ミリシーベルトではありません)。僕が患者さんの治療に使用する場合はだいたい50グレイ
から80グレイの放射線を治療として照射します。ですからシーベルトに換算するとそのまま50シーベルトから8シーベルトとなり、今
メディアで報じられている単位とは桁違いな量の放射線を医療現場では使っています。もちろん全身にそれだけ放射線を被ばくさせると死
んでしまいますが部分的な放射線の治療であれば治療として成り立つわけです。ですから医療で使われている放射線の被ばくというものは
実は全然桁が違うという事です。
とにかくメディアの取り上げ方も問題があると思いますが、事故の後パニックがあったようですが何故怖いのでしょうか?放射線の性質
の中で物を通り抜けるという性質、電離作用という性質がありますが、これは体の中でDNAを損傷するといわれています。ちょっとした
DNAの損傷は修復されますが、DNAが修復されずに損傷すると発癌に関係してくるといわれています。そこが一番今回の事故で怖がら
れているのだと思います。非常に強い被ばくが生じるとJCOの作業員が(おそらく10〜20シーベルトの中性子を一度に)浴びたよう
になると細胞死が起こり臓器の機能が低下して助けることが難しくなるという事です。一応、低線量の被ばく(年間50〜100msv)
であればほとんど問題ないと考えられているようです。ただ、人間が放射線に気づいてから100年少々で、被ばくの研究は長崎とか広島
の原爆などのデータしかないため良く解っていない事が非常に多いのですが、このように考えている学者が多いという事です。今回の事故
ではまったく問題にならないと思われます。
それから今回の原発事故の放射線でヨウ素とセシウムが報道されています。とくにヨウ素がたくさん放出されているという事です。福島
市の放射線量のグラフを見ると、爆発直後は数値が高いが比較的早い時期に少なくなっています。何故こういう事が起こっているかといい
ますと放射線の量には半減期というものがあり、ヨウ素131はだいたい8日、セシウムは30年といわれています。最初に放射線値が高
かったのはヨウ素を測っていたという事です。残りはセシウムが残るということになります。今回の事故で出ているβ線というのは比較的
弱い放射線でそれほど透過力は高くなく薄い金属板で止められ、外から被ばくすることは考えなくて良いのですが、基本的には体内からの
内部被ばくが問題になります。ヨウ素についてですが今回の原発事故では早期に排出されていますが、ヨウ素は空気中に漂っており、空気
としても肺から入ってきます。摂取したものは甲状腺に集まり、そこでβ線
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放射線治療の説明をする 五味先生(右側)
(H22.11.26諏訪赤十字病院職場訪問例会)
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が甲状腺の細胞に影響を及ぼし甲状腺癌が誘発されるという事が問題になります。実際にチェルノブイリでは小児の甲状腺癌が増えたとい
うデータがありますが、このときはロシアが事故を隠していたのが一番大きな原因
だったようです。
今回の事故ではヨウ素の深刻な問題はなかったですが、ヨウ素を予防的に内服させるような取り組みが実はあります。あらかじめ普通の
ヨウ素を甲状腺に集めておけば、放射性ヨウ素が体内に入ってきても甲状腺からヨウ素が排出されるという理屈です。実際は自治体がヨウ
素を管理していて今回は勝手に配布して飲ませてしまったところがあるようです。やはり日本の被ばくの予防対策としては不十分です。
実際は今回の事故ではそこまで必要なかったと思われます。セシウムは半減期が30年と長いのが特徴です。これから問題になるのはセシ
ウムであり表層の土壌でもしっかり吸着して土と一緒になってしまいます。体内に入ると筋肉に集まってしまうので多少問題になると思い
ます。
ヨウ素やセシウムは医者からは身近な存在であり、ヨウ素は甲状腺がんの治療にも使われます。先週大阪に出張した際、ヨウ素を使った
甲状腺がんの治療の講習に行って来たのですが、今まで入院しなければ治療できなかったものが通院で治療が可能となります。上手に使え
ば治療が可能となるものです。セシウムも金属の中にセシウムの放射性元素を密封しておき、それを患者さんの癌の個所に何日間か挿すの
です。使い方によっては非常に有効な治療法として役に立っているという事です。
今回の事故では騒ぎになっていますが、被ばくされている人々には影響はほとんどなく、むしろ風評被害が大きいと思います。ただし一
部の地域ではセシウムによる土壌汚染が問題になってくるのではないかと思います。
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