riemblem International District 2600 諏訪ロータリークラブ週報

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2635回例会 2011.04.15(金)  No.2526


司  会 玉本広人 副SAA
出席報告 本日80.00% 14名欠席 前回訂正87.76% 7名欠席
ラッキーナンバー No.49 上原富夫君

ニコニコボックス
 藤森郁男君
  本日ショート卓話をさせて頂きます。
 藤森貞雄君
  写真を頂きました。
 笠原宏文君
  写真を頂きました。富士見工場の地鎮祭無事に終了し工事の安全が確保できました。
 上原富夫・小口秀孝・宮島康・榎田誠一郎君
  原さんの卓話に期待して。しっかり勉強させて頂きます。
 上原富夫君
  ラッキーナンバーに当って。

会長告知 折井俊美会長

 私の話を短くして、卓話の時間をたっぷり取りたいと思います。
 今日は本来なら花見例会の予定でした。3月11日に大震災が起きまして、急遽親睦委員会の皆さんと調整し中止となり、通常の例会に 変更することになりました。
 諏訪の桜も咲き始めておりまして、あと3日程で開花すると思われます。
 本日の例会は中電の原敏雄所長さんに原発の問題について、藤森郁男会員に放射能に味噌がいいというお話を、たっぷりとして頂きます。 私は桜の話をしようと思いましたが、次回にしたいと思います。


幹事報告 古屋了幹事
諏訪湖街中芸術祭実行委員会から、講演の依頼がきております。回覧させて頂きます。
地区協議会出席のお礼がきております。
義援金ですが2600地区の1回目の締め切りで、1,392万3,100円が集まったそうです。
寝具の協力依頼の案内が久慈市からきておりますので、回覧させて頂きます。
太田会員さんから「チョイト小粋な演奏会」とのことで、諏訪邦楽名員会の茅野市市民会館での、 演奏会のチケットが7部あります。早いもの勝ちだそうです。
今日は原発の話を原敏雄会員に、味噌の話を藤森郁男会員にお願いします。

委員会報告 会報委員会 上原富夫委員長
 会報委員会から謝罪をいたします。
 週報がお手元に2枚届いていると思いますが、最初に届いた週報の中で、カウンセラーの山崎晃さんの、「崎」の字が抜けていましたの でお詫びして訂正させて頂きました。


卓話1
◇原敏雄会員
 本日は原子力関係の卓話をさせて頂きます。
 原子力の話の前に、エネルギー事情に触れたいと思います。上空から見た夜の地球です。明るく見えるところは電気を多く使用している 地域です。アメリカ、ヨーロッパや日本が明るく見えます。日本は島国でありながら、世界でアメリカ、中国、ロシアに次いで、第4位の エネルギー消費国であります。世界のエネルギー資源が、現在のペースであと何年使えるかを示したものです。石油は42年、天然ガスは 60年、石炭は122年、ウランは100年です。原子力が逆風となると、化石燃料の使用の増加が予測されます。日本は世界第4位の消 費国ですが、エネルギー自給率は4%と大変低く、ほとんど輸入に頼っています。国内のエネルギーの半分を占める石油はほとんど輸入で す。
 一方世界で最も多く石油を産出しているのは中東で、日本は9割を中東から輸入しています。ところが中東は、政情が不安定な国々があ り、価格の急激な高騰や場合によっては全く輸入できないなど、心配が常につきまとっています。それに比べると、原発の燃料となるウラ ンは、オーストラリア・カザフスタン・南アフリカ・カナダそしてアメリカなど、世界各国で埋蔵されており、政情などの影響が少なく安 定的に確保できます。
 近年特に大きな課題になっているのが、地球温暖化の問題です。温暖化とは、化石燃料を燃やして発生するCO2などが、大気中に増えす ぎ宇宙空間へ放出されていた熱も減少し、地表面の温度が上昇する現象です。
素材
原会員による卓話
 温暖化が進むと、海抜の低い土地の水没・異常気象・生態系の変化などの影響が心配されます。ヒマラヤの氷河ですが、1078年の撮 影でヒマラヤの雪は絶対に溶けない万年雪だと言われてきましたが、2004年の写真では雪が溶けて湖ができ今にもあふれそうです。 化石燃料に頼りすぎると、資源の問題だけでなく地球環境の面からも問題があります。
 電源別のCO2の排出量を比較したものですが、原子力は燃料の燃焼ではないため、太陽光や風力と同じく発電によるCO2の排出はあ りません。また原発の発電コストは、水力や火力と比べて価格が安く済みます。さらに燃料費の割合も小さいことから、燃料価格にも左右 されにくいメリットがあります。わが国には原発は54基あり、日本で使われる電気の1/3を賄っています。また建設中・着工準備中の ものが14基あります。
 中電の発電電力量に占める原子力の比率は17%と、他電力に比べて低く経営課題となっております。東電は23%ですが2008年は 柏崎原発が中越沖地震で全部停止していたためです。通常は50%です。その他関西・四国・九州電力も50%です。
 中電の浜岡原発は、昭和51年に1号機の運転を開始して以降、平成17年には5号機まで建設しました。その後1・2号機については 平成21年に運転を終了、代わりに6号機を平成30年代に新設する計画です。
 原子力と同じようにゼロエミッション電源として、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの活用をご紹介します。太陽光や風力は発電 時にCO2を排出せず、自然エネルギーを有効活用できます。中電でも知多郡武豊町で7,500kwや、静岡市で8,000kw、飯田 で1,000kwのメガソーラーを建設しています。また、御前崎市で風力2万2千kwを進め、風力は2016年度には現在の3倍の1 7万kw、太陽光は2020年度までに現在の2倍の2万kwにする予定です。また、お客様の太陽光発電などの余剰電力を購入していま す。しかし、これらの発電には課題が多くあります。100万kwの原発1基分の電力量を賄うのに、太陽光・風力ではどれだけの基数・ 面積が必要かを比較したものです。原発1基で、太陽光では190万基で、ナゴヤドーム1,390個の面積が必要です。パネルをきちん と敷き詰めると諏訪湖が5つ分の広さです。190万軒とは、長野県が80万世帯ですから2.4倍になり、その全世帯の屋根に太陽光を 乗せる計算になります。風力では4千基で、ナゴヤドーム5,107個の広大な土地が必要です。また、設備利用率を見ると原発の80% に対して太陽光が12%、風力が20%であり、夜間や風の無い時など自然条件に大きく左右されます。
 再生可能エネルギーは、原子力を含めた他の電源とうまく組み合わせることが必要です。周波数について、東電側の東日本は50Hz で当初ドイツ製の発電機で、中電側の西日本は60Hzで当初アメリカ製の発電機でした。明治時代の後期頃から河川を中心に水車で発電 を開始し、小規模の電灯会社があちらこちらで事業を興し始めました。諏訪地域は現在60Hzですが、下諏訪町の落合発電所は諏訪地区 で一番古く明治34年当初50Hzでありました。その後面的に電力の使用区域が広がりだすと混在による不都合が生じて、発電機の故障 や老朽化の都度西日本は60に東日本は50Hzに収斂されていきました。周波数変換所について、新信濃FC(朝日村)は60万kw・ 東清水FC(静岡市)は10万kw・佐久間FC(浜松市)は30万kwで合計100万kwです。中部電や関西電の電力に余裕があって も、50Hz地区へは100万kwしか融通できないのが現状です。どちらかのHzに統一することは、どちらかの発電機や多くの設備を 全部交換することになるため現実的ではありません。より現実的なのはFC(交換所)の増強や新設であります。FC機器の特別注文で早 くて1年、前後の送電線の建設で用地買収を含めて数年の期間が必要になります。もっと以前にHzを統一すべきだったとの意見がありま すが、電力は需要の伸びを予測してそれに合わせて供給設備を建設してきたので、電力に大きな余裕がありませんでした。設備を交換する のに数ヶ月の停電が必要になるため停電できなかったのが現実です。その延長線で弊害が今でも残っており、静岡県は伊豆方面が東電で浜 松方面が中電で県内のHzが別れています。
 東電の今夏の供給力ですが、最大電力は6,000万kwを推定しており、それに対して供給力は4,500〜5,000万kwを目標 (回復)としています。したがって今夏は1,000〜1,500万kwの不足が予想されます。ちなみに計画停電の1グループ当たりは 500万kwです。東電の電力確保の設備面ですが、@震災火力の復帰4箇所300万kw(復旧見込無いものあり)A定期点検や長期休 止中火力の復帰2箇所262万kwB短期間で建設できるガスタービンやディーゼル小型発電機の新設40万kwC民間の自家発電設備5 0万kwDJR東日本の水力や火力の2割の融通21万kwなどを検討中です。また、電力確保の契約面ですが、@節電で家庭用は全体の 3割を占めるため15%の節電をお願いし、6,000万×0.3×0.15=270万kwA随時調整契約(緊急操業停止)で従来から の契約が700件110万kwB計画調整契約(事前休日操業振替)で従来からの契約が3,200件130万kwC前記のABの新規契 約の獲得目標40万kwD計画停電ですが影響が大きいので避けたいと考えています。
 中電の供給力ですが、昨年の最大電力は2,621万kwで供給力が2,916万kwあり、供給予備率は11%で295万kwの予備 力がありました。浜岡原発は3・4・5号機で361万kwで12%なので、仮に浜岡の運転をすべて停止すると今夏は予備率が不足する ので、長期休止中の火力を事前に復帰などの対策をとることになります。したがって東電への融通は厳しいことになります。
 浜岡原発の耐震の現状・今後の対策ですが、東海・東南海・南海の3連動を想定し、地震に対して基準以上の対策をしてありますが、さ らに今後は津波対策を短期的なものから長期的なものまで実施します。詳しくは配布しましたお手元の資料をご覧ください。
 中電の東電への支援の概要ですが、@周波数変換所から100万kwの融通AJパワーの水力23万kwを融通B泰阜水力を50Hzに 切り替えて4万kwの融通CLNG6万トンを融通D520人を派遣、発電機車30台を貸し出しE義援金・社宅・保養所・非常食・飲料 水・簡易トイレなどです。他の電力会社も同様な支援をしています。
 私共は今回の津波を始めとした自然災害の知見を大いに活かして、従来にも増して学者や国や外国の意見を取り入れていきます。現実的 には原子力をエネルギーの柱と位置づけざるを得ないと考えていますが、それには日本国民が将来の目指すべきエネルギー構造について、 大いに学習し大いに議論すべきであると考えています。

卓話2
◇藤森郁男会員
 前々から味噌と放射能の関係が言われていました。
 そもそもの出発はどこから起こったかといいますと、「体質と食物」という本がありまして、秋月辰一郎というお医者さんが、長崎の聖 フランシスコ病院の院長をしていた時に書いた本です。
 長崎の原子爆弾の爆心地から、1.8キロ離れた所に病院がありました。そこで治療活動をした時に、病院には味噌が豊富にあってずっ と食べていました。そこで働いていた人達に放射能障害が起こらなかったということで、どうもその原因がわかめの味噌汁であったと確信 していたと書かれています。また、もう一つ体質の問題を重視したほうがいいと書かれています。その後1986年にチェルノブイリのメ ルトダウンの問題が起きまして、放射能の灰がヨーロッパまで流れたことがあります。その時にドイツで味噌が3倍位売れてしまい、たぶ んこの本を誰かが読んでいて、口コミで伝わったんじゃないかと思います。食べ慣れないものを藁おも掴む思いでいたんだろうと思います。 それは1年間で終息しました。
写真
藤森会員による卓話
 1990年代に味噌の需要がどんどん減りだしまして、何とかしたいと思い、パブリシティーのような活動をした方がいいとのことで、 私は10年間ほどそこの委員長をしていましたので、味噌の需要の拡大に動いたことがありました。その時に秋月先生の本が少し気になっ ていて、チェックしておく必要があると考えました。放射能と病気の関係なら、広島大学の医学部が一番いいと考え、本当に味噌に関係が あるのかチェックしてほしいと、原爆放射線医科学研究所に出掛けて行きました。お配りしたA3ペーパーに私達の研究の発端は、秋月先 生の著書に記載されていたことから始まったと書かれていますが、本当は私達が金を持って頼みに行ったのが発端です。伊藤明弘先生が教 授で、渡辺先生は当時助教授でした。
 4〜5百万円だったと思いますがチェックをしていただき、鼠にX線を当てる実験をしました。味噌を1割入れた餌を与えた鼠のグルー プと、普通の餌を与えた鼠のグループに分けて放射線を当て、時間の経過後に解剖して小腸の様子を調べました。後で小腸の断面のカラー 写真を見せて頂いたら、明らかにすごい差がありました。味噌1割の鼠の回復力はすごくて、まんざら嘘でもない気がしました。グラフで も味噌を入れた再生率が非常に高く、味噌の中のどういう成分が作用するのかということまでは試験しませんでした。人間での試験は難し く、その先の研究は億単位の金になるのでやめました。
 内臓被爆だけでなくて、血液や腎臓中のヨウ素131や、筋肉中のセシウム134の量を減少させることも分かっています。味噌は悪い ことはないだろうとのことです。今やりにくい逆の状態になっていて、渡辺先生は「試験したいが売名行為になったら困る」と、風評被害 の問題もあり、官庁も敏感になっていますのでやり方が難しくなっています。
 私は福島の原発から20〜30キロにいる人達と指定地域にいる人達は相当不安だと思います。味噌が効くかどうかはその人達の判断で いいですが、気休めでもいいからお味噌を送ってやりたいと考えています。受入体制が難しく思うようになりませんが、人助けと思って官 庁にも働きかけているところです。
 味噌の中でも効き目の良し悪しがあるようで、熟成度で違うようです。長期間の熟成は分解も進むし、いろいろな成分がたくさん出てき ますので想像できます。やはり味噌はきちんとした作り方がいいと思います。安いものを短期間で仕上げるとその作用は少なく、天然醸造 のような昔の作り方が、理に適っていると思っています。味噌は大豆を使うことと、発酵熟成の過程を取り込んでいることが特徴です。 大豆はタンパク質が4割、脂質が2割、炭水化物が4割、大豆のタンパクは肉に近く特殊な植物性のタンパクであり、どんどん分解されて いろんな作用をしていきます。その過程で吸収を良くするために、酵母・乳酸菌・酵素が皆生きています。それが最後の製品になるまで持 続しますから熟成の長いものほどいいと思います。
 結論は日本民族の知恵ややってきたことは優秀なことだと思います。放射能で困った時に味噌が救ってくれます。大豆にアレルギーがあ って困る子供が多くなりましたが、味噌にして食べると何ともありません。アレルギーの元になるタンパクが分解されるからで、お医者さ んに喜ばれることがありました。
 発酵ということで安全性を高めていることもあると思います。脂質の2割のところの働きの研究が一番遅れており、放射能は脂質の部 分が多く関係していると思います。
 私はそういうことでご先祖様を敬っています。


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