riemblem International District 2600 諏訪ロータリークラブ週報

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2608回例会 2010.09.17(金)  No.2499


司  会 玉本広人 副SAA
ゲストビジター 長野県教育委員会委員長 矢崎和広様
出席報告 本日 75.00% 16名欠席 前回訂正93.75% 4名欠席 前々回訂正 89.36% 7名欠席
ラッキーナンバー No.33 三井章義君

ニコニコボックス
 折井俊美君
  矢崎教育委員長ようこそおいで下さいました。
 古屋了君
  矢崎和広県教育委員会委員長をお迎えして。
 平林明君
  矢崎和広様お忙しい中ありがとうございます。本日はよろしくお願いします。
 小口秀孝君
  矢崎県教育委員長の卓話期待しています。
 笠原宏文君
  朝倉委員さん清水橋・水神水源のおいしい水ありがとうございました。
 上原富夫君
  美味しい水と美しい景色ありがとうございました。
 宮島康君
  エコ検定合格しました。
 藤森貞雄君
  本日早退させていただきます。
 三井章義君
  ラッキーナンバーに当って。

会長告知 折井俊美会長

 長野県教育委員会委員長矢崎和広様、ようこそおいでくださいました。
 後ほど長野県及び諏訪地区に於ける教育課題と題して卓話をいただきますが、諏訪地域の有力なリーダーである矢崎様にどんなお話をし ていただけるか楽しみにしています。宜しくお願いします。
 先週の例会は霧ヶ峰の清水橋水源の見学を大勢の会員の皆様の参加で行いました。好天に恵まれ、立派に育った檜林の斜面からコンコン と湧き出る水を味見しました。夏でも8℃と冷たくとても美味しい水でした。その後強清水の朝倉さんのホテルこわしみずで美味しい食事 をいただき参加者一同大感動でした。
 例会終了後有志によりグライダー格納庫他を散策しました。雲ひとつなく八ヶ岳、北アルプス、中央アルプス、南アルプス、美ヶ原、 蓼科山まで鮮やかに見ることができました。帰化植物の黄色のハンゴウソウ、白いヒメジオン、紫のマツムシソウ、花の終えたシシウドな どがあり、ススキが花を咲かせ秋の景色となっていました。
 社会奉仕委員長の朝倉さんには大変お世話になりましてありがとうござます。

幹事報告 古屋了幹事
先日諏訪グループ会長幹事会が開催され、2011−2012年度の諏訪グループガバナー補佐候補として 諏訪大社ロータリークラブの小松会員が選出されました。
9/24のローターアクトとの合同例会及び10/8のガバナー補佐事前訪問の出欠表を回覧して いますので記入願います。
伊那ロータリークラブ50周年記念誌を回覧します。
先日の理事会において夜間例会がある際の昼のメークアップについては「無し」という事で確認しま したので了承願います。
10月からネクタイ着用でお願いします。

委員会報告
◇親睦・クラブ親善委員会 太田啓委員長
 先日の夜間例会の件、無事収支も整いましたので、後ほど理事会に報告させて頂きます。
 10月15日はゴルフ例会ですので是非多数の会員の出席をお願いします。

◇玉本広人 副SAA
 国際ロータリー2600地区2011−2012年度の地区研修委員の委嘱状が安川英昭君に届いていますの で、折井会長よりお渡しします。

卓話 古屋了幹事
 平林明プログラム委員長に代わって、矢崎和広・長野県教育委員会委員長の経歴を紹介させて頂きま す。
 春先の例会プログラム決定の折り、プログラム委員長と相談している中で、矢崎教育委員長が茅野ロータリー等で大変素晴らしいお話を されているとの事でしたので、小口秀孝君を通してお願いをしたところ快諾していただきました。
 「長野県及び諏訪地区における教育問題」と題してお話いただきます。

矢崎和広・長野県教育委員会委員長卓話

 教育委員長になってから、「教育長と教育委員長とはどう違うのか」と質問されますが、会社で例えれば、教育長は代表取締役社長であ り、毎日毎日の現場の責任を取るのが仕事であり、一方、教育委員長は代表取締役会長みたいなものであり、時々行って意見を言うといっ た立場で、非常勤ですので、3分の1くらいしか携わってはいません。しかし、教育委員会で決定がされなければ現場の行政は動くことが 出来ませんので、大きな権限を持っています。
 委員長に就任したとき、平成21年度の重点的なテーマを決めなければならないだろうと言う事で、「小中学校の不登校の問題」「高等 学校の再編の問題」「障害を持った子供達の特別支援教育」の問題を重点テーマとしてやっていったらどうだろうかと提案したところ、 教育問題はテーマを絞るのは馴染まないと言う意見が事務方から出てきました。しかしながら、県民目線から見たときに教育委員会は何を しているのかと言う事に答えを出していかなければ成らないと考え、オープンにクリアにしていかなければならないので、敢えて3つの問 題に絞り込んで、平成22年度もそのテーマで進んでいます。
 手元にお配りした資料は、1時間から1時間半の資料ですので、全部は説明出来ませんが、かいつまんでお話しします。
素材
矢崎・県教育委員長卓話
 最初の教育改革における国の動向では、高校授業料の実費無償化は実施されており、公立高校だけでなく、私立高校も同等額助成が行わ れています。教育委員会制度の見直しや教育免許制度の抜本改革はこれからの課題として残っています。
 次に、不登校の問題をお話したいと思いますが、これが長野県教育における最大の課題になっています。文部科学省か平成21年に発表 された平成20年度「学校基本調査」において長野県の小学校の不登校率は全国ワースト1、同じく中学校はワースト5でした。このこと からこれは看過するわけにはいかないということで最大テーマとして取り組みをしました。その結果平成21年度では、小学校ワースト5、 中学校ワースト7と数字の上では改善されたのですが、数字が良くなったからと言って問題が解決されたというわけではないので、更なる 取り組みとして、県教育委員会は、従来のタブーを破って、市郡別の不登校児童・生徒数の数値公表を初めて行いました。このようなこと はいかがなものかと言った批評もされましたが、教育委員会の最大の目標は情報を公開して問題点を共有することにあると考えていますの で敢えて踏み切りました。おかげさまで市町村長も不登校率や在籍者数を理解するようになり、それぞれの教育長を呼んでどうしたら良く なるかを協議するようになりました。そして、子供達が行きたくなるような学校を作るための予算措置等を検討するようになって来ました。 それが大きな結果・効果だろうと思っています。ただ、この問題は「不登校が悪い」という考え方では進められないのです。無理矢理に学 校に行かせるといじめに遭ったり、自らの命を奪ってしまうと言う結果になったりすることもあるので、子供達が行きたくなるような学校 作りが一番大切です。
 2番目は学力の問題ですが、昨年まで全国一斉に行われていた「全国学力・学習状況調査」の平成21年度の結果によると、長野県はほ ぼ全国平均の学力程度で、算数・数学において全国平均をやや下回る状況です。しかし、今年度から抽出調査に変わったところ、ショッキ ングな結果がでました。それは、中学校において国語・数学共に全国40位台に下がったというものです。調査対象となった中学生は小学 生の時に調査を受けているので、なぜ下がったのか、どこかに問題があったのか今調査しているところです。ただ、伝統的な信州教育の中 で、目に見える学力・目に見えない学力と言ったことも十分に考慮して対処していかなければならない問題だと考えています。確かな学力 とは何かといったことも十分に吟味するために時間をいただいて取り組んでいかなければならない問題だと考えています。今言える事とし ては、第一には、長野県の児童・生徒は家庭学習の時間が少ない、特に復習に充てる時間よりも、予習に充てる時間が少ない事が特徴です。 予習をするという事は意欲的に学習をすると言う事ですから、小学校は復習主体でも良いかもしれませんが、中学生になったらもっと主体 的に予習をすると言う学習態度が必要だと思います。第二には、落ちこぼれを生まないための少人数学級等の取り組みはしているが、才能 のある子供の才能を更に伸ばすという取り組みが欠けているのではないかと思います。長野県は正答数のばらつきが少なく、下位層、上位 層の割合が少ないと言う結果がでています。
 次に、3大テーマのひとつ、「高校再編問題」についてですが、適正規模の高等学校とは、40人6学級で240人の生徒数があること といわれています。これは、物理・化学と言った専門科目の教師を配置する或いは生徒会活動で入りたい部活動等ができると言った観点で 必要な規模と言うことです。平成22年は平成2年と比較すると中学校卒業生徒数は55%〜60%程度に減少しており、高校数も必然的 に減少方向に向かっており、中期計画の平成30年までには高校数も1割は減少するものと考えられます。しかし、単に減少させれば良い というものではなくて、特徴有る学校の設置が必要と考えています。その中で岡谷高等学校が中南信の工業科の基幹校に指定されました。 また、諏訪実業が商業科の基幹校となりました。そういう訳で諏訪の平らは魅力的な高校を作りやすい環境が整いつつあります。
 もうひとつの大きな問題は中高一貫教育にどう対応していくかと言う事です。県教育委員会で出した結論としては、東北信と中南信で 1高づつ設置するというもので、東北信では屋代が指定されましたが、屋代中学が2クラスで、屋代高校は6クラスですので、中高一貫は 2クラスで、4クラスの生徒は高校で新たに募集するという方式です。
 次に諏訪地区の課題についてですが、児童・生徒数の減少から、諏訪地区において適正規模を維持している高校は、清陵・双葉(2年前 から)・岡谷南(昨年から)の3校だけと言う現状です。最近は、松本塩尻地区・上伊那地区及び山梨県への地区外流出が増加しています。 9校をこのまま維持して行こうとすると行き詰まる可能性が高いので、ドラスティックに減少させて、特徴のある学校作りをする必要があ ります。諏訪地区の特徴としては、ものづくりの拠点としての伝統の上に、世界的な規模での大企業や、高度な技術で先端産業を支える 中小の企業が多く存在する特徴があります。こうしたものづくりの拠点を支える人材の育成、輩出が高校教育の重要課題のひとつと言えま す。岡谷工業はひとつのモデルと言えますがキャリア教育が適正に行われていると思います。それは多くの卒業生を輩出しているからで、 諏訪東京理科大学も毎年毎年地元に500人規模の卒業生を輩出して行くと言うことを考えて学校教育を実施しています。
 地域を考えるには、経済的に良い企業がなければならない、福祉的に良い病院がなければならない、そしてそれらに人材を供給する良い 学校がなければならないと考えます。
 「諏訪の子供は諏訪で育てる」ことが諏訪の喫緊の課題と考えます。


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