riemblem International District 2600 諏訪ロータリークラブ週報

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2512回例会 2008.09.05(金)  No.2406


司   会     小松茂SAA
ゲストビジター   八ヶ岳中央農業実践大学校 高橋昭農場長
          米山奨学生 タヌージャさん
誕生日       山崎壯一君、小松茂君
結婚記念日     折井正明君、矢島利昭君
出席報告      本日77.27% 16名欠席 前回訂正 81.63% 10名欠席
ラッキーナンバー  No.63 折井正明君


ニコニコボックス
藤森省作会長・平林明幹事
 高橋農場長様ようこそおいで下さいました。本日は卓話宜しくお願いします。
折井俊美君
 欠席が続きました。高橋場長さんようこそおいで下さいました。
河西正一君
 本日下諏訪商工会議所と菓子組合で万治の石仏と言う菓子・パンを発表させていただきました。先ほどの昼のニュースでSBCさんが早速放送してくれました。ありがとうございました。
太田啓君
 お蔭様で8月商戦も無事終わりました。
玉本広人君
 20日の早朝上川清掃例会宜しくお願いします。美味しいおにぎりと豚汁を作ってお待ちしております。本日早退させていただきます。
小泉正夫君
 明日は新作花火大会です。FMラジオ76.9MHZも含めチャレンジです。年末には卓話せよとの事、よろしくお願いします。
折井正明君
 ラッキーナンバーに当たって


会長告知 藤森省作会長
 皆さん今日は、本日は、高橋昭農場長様には大変お忙しい中お越頂き「八ヶ岳中央農業実践大学校と農業教育」と言う題名で卓話を頂戴する事になっております、よろしくお願いします。
 5日程前の8月31日の日は、「8(や)3(さ)1(い)の日」で、野菜の消費を健康の為にも伸ばそうと国が定め、26年目に成りますが皆さんご存知でしょうか?その後野菜の摂取量は300g程度と伸びていません。
 国の摂取目標「350g」にはほど遠い状況で、ほとんどの人が「野菜は健康に良い」と思っていますが、それでも消費が伸びないのは摂取目標を知っている人が、どの世代でも5割未満と言う認知度の低さにあるようです。ですから7割の人が現状で「野菜は充分取れている」「だいたい取れている」と思っています(食生活情報サービスセンター調べ)。 その思い込みの一つは、サラダの摂取増加にあるようです。サラダの摂取は確実に増えていますが、サラダでは意外と量を食べられません、量を取るならやはりおひたしや煮野菜・具たくさんの汁物・それに根菜です。こうなりますとやはりご飯中心の日本型食生活がむいているかも知れません。
 ガン予防で世界をリードする世界ガン研究基金と米国ガン研究財団の指針に寄りますと、野菜と果物を少なくとも1目600g以上食べるよう進めていますし、ガンの予防にも役立つようです。日本の現実は、野菜と果物を合せ400gそこそこで摂取不足です。日本人の3人に1人は、何らかのガンで亡くなっています。
 食事のバランスの上でも野菜や果物をたくさん採りたいものです。本日は前回に続いて長野県農産物の2位のものをお話しする予定でしたが、時間の都合上別の機会にさせて頂きます。


幹事報告 平林明幹事
@ライラは180名の参加で無事終了しました。
A次期ガバナー補佐諏訪湖RC渡辺義徳君
B次回例会は休日です。
C次々回の例会は、9月20日(土)6時からの早朝例会です。アクトと合同で上川清掃を行います。
D10月18・19日開催の地区大会への参加をお願いします。
E本日例会終了後理事会を開催します。


委員会報告
◇高橋会報雑誌広報委員長
 ロータリーの友9月号紹介 今月は新世代のための月間で青少年に向けた活動の紹介記事が多い。ロータリーの歴史・米山奨学金の基礎知識は一読を。

◇米山奨学金授与 タヌージャさん
 ライラに参加し同世代の若者と話す機会がありました。自分の持っていない意見等が聞けたので今後の参考にしたい。また、太鼓を体験でき良かった。


卓話 「八ヶ岳中央農業実践大学校と農業教育」八ヶ岳中央農業実践大学校高橋昭農場長
 八ヶ岳農場と言った方が皆さんには、馴染みがあるかもしれない。上部団体は、農村更生協会です。実践校は、全国に47校あり、各県1校と言う感じ。県立以外は我が校を含めて5校で、農林省の管轄。大学校と大学の違いは、大学は文部科学省、大学校は産業省の管轄で、大学校は極めて現場に近い教育カリュキラムが組める。

1.歴史
昭和9年12月
 農村更生協会が発足。昭和恐慌で、東北の農村が疲弊。そのような状況の中、石原忠篤(当時農林次官で戦後初代の農林大臣)小平権一(茅野市出身、農林次官)那須皓(初代インド大使)らが、「人つくりの大農場」を作らなければならないと発足。人つくりとは農村にリーダーおくということ。
 なぜ、八ヶ岳か?当初計画は、霧ヶ峰であったが、水がない、水利が悪いなどから、八ヶ岳(原村、標高1300m)となった。財閥や国からの協力もあった。
昭和13年4月
 13人の大卒を採用し、八ヶ岳中央修錬農場の鍬入れ。寮も併設した。ススキが多く、乾燥地であり、アリ塚も多かった。
昭和14年
 20名の農学校卒業者が入学し、本格的にスタート。隣接地に長野県が50ha取得し、県御牧原修錬農の分場を開設。
昭和15年
 満州二龍山特設修練農場八ヶ岳農場分場を開設。この縁で、S58年からH7年まで、125名の中国人卒業生がいる。今では、姉妹校もできている。
昭和21年4月
 軍政に加担したとしてGHQからにらまれて、廃校の危機となったが、アメリカの農業教育(メソッド)を導入し乗り切った。
昭和36年までは、教育用農場に馬鈴薯の種イモの農場、餌の農場が併設していたが36年以降分かれた。
昭和48年
 八ヶ岳経営伝習中央農場、八ヶ岳中央農業実践大学校となる。
昭和53年
 名称が専修学校 八ヶ岳中央農業実践大学校となる。中央と言う名前は、職員を養成し、各県に配置していたため。今年で開設70年、あと30年で100年となる。農業の環境を考えると前の70年より、次の30年のほうがきついと考えている。

2.経営
 全体の面積は、223ha、平成20年に隣接の県有地50haを借り受け273ha。
@経営面積 農産園芸作物18ha、飼料作物・牧草・放牧地90ha、森林60ha、芝生6ha残りは宅地、建物敷地など。
A栽培作物 高原野菜・果菜類等60種栽培と種類が多い。60種類は種類が多く非効率である。原村だと、セロリ・ブロッコリ・とうもろこしが良い。しかし、全国から学生が来ており、要望も多いため、栽培作物の種類は多くなる。東南アジアの作物を植えることもある。鉢花温室30a(シクラメン等)、小果樹20a(ブルーベリ等)、切り花10a、飼料用とうもろこし、牧草、そば、馬鈴薯等を栽培。
B畜産 乳牛は150頭(搾乳頭数平均75頭)で300日搾って1万キロを搾乳。通常の牛は、5〜6千キロだが、日本は集約的に飼っている。現在、牛乳が足りないと言われている。1万キロを搾乳する牛には、良い餌が必要で、餌は輸入餌となる。また、農家の人も少なくなっており、牛乳は、不足の傾向にある。養豚は、年間700頭を出荷しているが今年で終了する。養豚の餌は、自給率5%、肉の自給率は80%と言う実情。学校で実施している規模では、スケールメリットが出せない。日本の農業は、資源が無い中でやっている現状である。養豚も大型農業を目指している。強い農家は、家族経営であるが、所得弾力性がなくなっており、難しくなっているのが日本農業の現状だ。採卵は、鶏10000羽。その他ヤギ・ヒツジ・ポニーを飼育。
C乳製品加工 ナチュラルチーズ10種、アイスクリーム3種、ミルクパック1種(まるみつへ出荷)、ヨーグルト1種を製造。
D直売所 レジ通過者は約9万人、平均農場入場者は、年20万〜25万人か。
E農場生産額 国庫補助金で賄っていたが、ここ10年切られている。農業経営しながら教育すると言うのが現状。

3.教育
@勤労を重んずる生産実習の伝統、実戦的農業人を育成:実戦的教育が必要で、座学だけでは、物はつくれない。6割が実習で4割が講義。夏はほとんどが実習。
A高冷地という限定された営農期間を十分活用できる緻密な技術教育:八ヶ岳は、高冷地であり、寒冷地を含め緻密にやらないと物ができない。これが八ヶ岳の良いところ。
B生産から販売まで一貫した管理運営に学生も参加:学生を働かせることに批判もあるが、実習を返上したら意味はない。
C人間性、連帯性と共に自治能力を涵養するための全寮制:今の子は寮生活を嫌うが、全寮制は、コミュニケーション能力が高まり、若い時の経験は価値がある。職員は365日拘束されて大変でもある。
D職員も団体職員としての勤務を乗り越えて、農業者となり学生と共に行動:職員も農業者と同じ感覚で一緒にやらないと学生はついてこない。学生の傾向は、かつての入学者は農家の子であったが、ここ10年は非農家が70〜80%を占める。定員は、高卒30人・学卒10名であるが、充足率は40%と少なくなっている。

4.日本農業の抱える問題
@食糧自給率が低い:39%、日本人の身体の60%が輸入食材。
A食料が来なくなった時に、食料を作る人がいるか。また、作る場所があるか。基幹従事者は、20代:1.6%、30代:3.3%、40代:8.1%、50代:17.0%、60代:30%、60代:39.9%と20代・30代の従事者が少ない。そこに、学校の果たす役割があると考える。また、日本の耕地面積は5百万ha、輸入食料の面積換算は12百万haであり、耕作するための耕作面積は2.4倍となる。
 自分で食べる物は作れるが、人のものを作れるような農業人を養成して行きたい。


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