2.377回例会  2005.09.02(金)  No.2268


司会 藤森郁男SAA
ゲスト・ビジター セイコーエプソン 酒井明彦様、ロータリー財団国際親善奨学生 
            渡辺太郎様
出席報告 本日80.77% 10名欠席  前回訂正90.31% 4名欠席
ラッキーナンバー フNo. 15 島田 寔君

ニコニコボックス 小飼康平君、皆勤賞を頂いて。宮坂直孝君、「真澄酒造寄席」を開催致します。演者は三遊亭鳳楽師匠、9/4(日)15:00〜開演、ふるってご参加下さい。島田 寔君 ラッキーナンバーに当たって。

会長告知 北澤 晃会長 ドイツのワッサークッペ高原(グライダー発祥の地)と霧ヶ峰の環境が似ていることから、大正末期に霧ヶ峰滑空場が藤原咲平氏(中央気象台長で角間新田出身)により創設されました。S.8年に日本で最初のグライダー格納庫が上諏訪町立で建設。グライダー研究会の鵜飼昭彦氏は16分39秒の滞空時間を記録、これが当時の日本最高記録です。S.10年来日したドイツの名滑空士ウオルフ・ヒルトは「この霧ヶ峰草原で操縦の訓練ができる人は幸福だ。」と絶賛。S.11年全日本グライダー大会が朝日新聞主催で開催、グライダー22機、2万人以上の見物人と記録的な人出だったとの事。S.12大日本青年航空団が井上幾太郎陸軍大将のもと発足、軍用飛行機滑空場として訓練が行われ、S.20年8月まで多くの人材を育成しました。終戦により93式複葉機3機とグライダー数十機をGHQ立ち会いの元焼却、グライダー教官である父と私も分解された部品集めをした事を思い出します。この秋はRCでも野外例会として、グライダー体験試乗会が計画されています。お天気に恵まれますよう。

国際親善奨学生 渡辺太郎さん挨拶: 9月よりイギリスへ奨学生として1年間留学して参ります。研究は戦後復興と紛争予防です。皆様の推薦と御協力に大変感謝申し上げます。1年後にまた帰朝報告をします。

幹事報告 河西正一幹事 今秋の全市一斉清掃参加の案内が来ています。プロジェクター、スクリーン、スピーカーを新しく購入しました。卓話等にご利用下さい。本日例会後、理事会があります。

クラブフォーラム 新世代のための月間 宮坂直孝委員長. 「子供にまつわる環境について」ということで、PTAでご縁のあった酒井明彦様に卓話を頂きます。

エプソン 酒井明彦様 私は教育関係者ではありませんが、米国体験から次の3つのテーマで話を進めたいと思います。@帰国後の長男の経験A自閉症(広汎性発達障害)の次男を通して米国で学んだ事B米国IEPシステムについてです。@については日米の教育、見方のギャップを感じた事です。長男は帰国後、編入試験を受けました。彼は採点された試験について、教師にまちがっているとされた所に自分の意見をネゴ(交渉)し米国流に主張しました。日本の教師はその事に違和感を持つでしょうが、米国では、自分の考えを相手に主張しプロセスを評価させ相手の共感を得ることは当たり前です。結果主義を優先しがちな日本ですが、私もPTAを通して、小・中・高校でも生徒には先生だけでなく他の生徒とも議論させる方向へ持っていこうと提案しました。Aは感覚、感覚の統合について。自閉症は一種の感覚伝送システムの障害です。例えば、赤ちゃんの泣き声に耐えられず奇声を発する、無意味な自傷行為を繰り返すなどは、五感の伝達系統のズレと考えられています。それには感覚の統合訓練が必要です。彼らにとって苦痛な赤ちゃんの泣き声のテープを、最初は小さく徐々に普通の音量に慣らしていくなどの訓練を根気よく続けます。諏訪地域でボランティアをしておりますが、自閉症とまでいかなくても感覚の統合が困難な子供がかなりいます。刺激的なテレビ・ゲームの氾濫・その他の要因により、精神構造のズレによる学級崩壊など新たな問題点を引き起こす懸念に気づかされました。長野県の自然(ささやかな音、微妙な色)を使って健全な五感の訓練をお願いしたい。B米国IEPシステムは1人の障害者(生徒)に校長・担任・専門医・両親・教育関係者が取り組み定期的に議論し、その生徒のプログラムを作るシステムです。米国ではシステムを権利として、関係者の力量・責任が問われますが、日本では担任だけが取り組んでいます。半年後、9カ月後、1年後と分断せずにマニュアル化し、連動して実践し一体化した動きになっています。今後の日本は、少子化が進み教職員数に恵まれ、1人ずつの対応(フォーカス化)が可能になります。障害者ばかりでなく通常の生徒にも、米国と同様に学校・家庭・地域で責任者を決めて、1人の健全な人間を仕上げて行くことが出来るのではないでしょうか。そんな環境を整えることが我々世代の最大の仕事です。RIテーマ「超我の奉仕」と気持ちを重ねて長野県からでも始めようとお願いをしているところです。

慈愛の種を播きましょう

      



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